JavaでGUIプログラミングする方法。

(1)Javaで作成できるプログラムにはいろいろな実行形態があります。復習を兼ねてもう一度確認してみましょう。

・Javaアプレット
ウェブブラウザ上で実行できるJavaプログラムです。

・Javaアプリケーション
ローカルのコンピュータ上で実行できるJavaプログラムです。

・Javaサーブレット、JSP(JavaServer Pages)
サーバーサイドのコンピュータで実行できるJavaプログラムです。

・デジタル家電、携帯電話
組み込み系や携帯機器などで動くJavaプログラムです。


さらにJavaアプリケーションは次のタイプに分けられます。

・CUI(Character User Interface)アプリケーション
コマンドプロンプトから文字ベースで実行するタイプ

・GUI(Graphical User Interface)アプリケーション
グラフィカルなウィンドウが表示されるタイプ

つまり前回までに学習してきたのはCUIアプリケーションです。CUIアプリケーションはプログラムがシンプルに作れます。しかしユーザーからみると操作しにくいため実用的ではありません。

Windowsが普及してからはグラフィカルなGUIアプリケーションのほうが馴染み深いですよね。テキストエリアやボタンなどグラフィックを多用して、マウスで操作できるようになっています。


(2)実はCUIアプリケーションでJavaの基礎を学んだあとに、次は何に進んだほうが良いのかという問題があります。

通常Javaで本格的にシステムを開発するときは、Javaアプリケーション(GUI)か、Webアプリケーション(Javaサーブレット、JSP)になります。初心者が学びやすいかどうかということではどちらも一長一短があります。

・Javaアプリケーション
そのままの環境ですぐに作れるが、コントロールの配置やイベント処理が少し難しい。

・Webアプリケーション
新たに環境を整えなければならないし、XMLの知識が必要。コントロールの配置はHTMLがわかれば簡単にできる。

環境さえ整えられれば、Webアプリケーションのほうが学びやすいかもしれません。ただしフレームワークを使うと難しくなるので、あくまで初心者が基礎的なアプリケーションを作る場合の話です。

またどちらのアプリケーションに進むにしても、EclipseのようなIDE(統合開発環境)を使うか使わないかという選択肢が出てきます。Eclipseはとても便利で開発効率は良くなりますが、Eclipse自体の操作を覚えなくてはならないという新たな負担があります。

そこで次のように進めていくことにします。統合開発環境を使ったときと使わなかったときの違いも感じることができます。JDKだけでもここまでできるんだということを体験してください。

1.JDKでGUIアプリケーションを作る。
2.JDKでWebアプリケーションを作る。
3.EclipseでGUIアプリケーションを作る。
4.EclipseでWebアプリケーションを作る。


(3)JavaでGUIアプリケーションを作るにはいくつか種類があります。

・AWT(Abstract Window Toolkit)
GUIを使用したプログラムを開発するためのライブラリー。表示はプラットホームごとに異なる。

・Swing
AWTの上部に作成されたライブラリーで、機能が豊富。表示はすべてのプラットホームで同じ。

・SWT(Standard Widget Toolkit)
IBMがEclipseのために開発したライブラリー。動作が軽快で、表示はプラットホームごとに異なる。プラットホームごとにSWT用のライブラリーが必要。

JavaでのGUIはAWTが基本です。Swingを使う場合でもAWTのクラスを利用しますので、まずはAWTから初めて、Swing、SWTと進んでいきます。


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